美術・工芸部門[絵画]
次元転換
木原 佳苗(滋賀県立草津東高等学校)
私は、次元について興味があります。4次元はどんなものになるなんだろう?と考え始めたら夢中になってしまうくらい、面白いです。どこがおもしろいなのかというと、3次元にある私たちは4次元の物事を2次元の紙で明らかにしようとすることは不可能ですから。その不可能性を乗り越えようとするのはこの絵のテーマです。4次元を考えるために、0次元(点)から1次元(線)、1から2(面)、2から3(お互いに垂直になるようなx、y、z座標が存在する空間)へ次元上げするときに、何が変化したのを観察することが必要です。実は、4次元は3次元の物事を時間の切片にカットして、それぞれの切片の間には交点がないように時間を利用することまでわかりました。そのような「時間の切片」の正体はどんなものであれば合理的に解釈できるんだろう、と、その正体を示すことのできる形を生み出そうと努めます。