SEIKA AWARD 2025

SEIKA AWARD 2025

美術・工芸部門[絵画]

フィラウティアマニアの悲憤

橋本 修平(茨城県立笠間高等学校)

この作品は自分にまとわりついている感情、他者から自分に対する思い込みや期待による閉塞感、それらが自分にまとわりついていることを血管のようなもので表しました。その個々の血管に染みついたものに抗うような思いで筆を動かしました。
タイトルにある「フィラウティアマニア」は、自己愛という意味を持つ「フィラウティア」と偏執的な愛という意味をもつ「マニア」の2つの言葉を混ぜたものです。フィラウティアの意味は、周りを愛するにはまず自分を愛せというものが真ですが、今回はそれを自分勝手な偏りのあるものにするために「マニア」をつけました。
他者から感じる閉塞感や、自分の被害妄想は偏った自己愛によるものだと考えており、そんな自分に対する皮肉を込めた作品です。