美術・工芸部門[絵画]
girl in despair
柴崎 里花(広尾学園高等学校)
この絵のインスピレーションは、友達の誕生日会のために、昔通っていた花屋へ寄った時のこと。その日私は朝まで泣いていて、パーティーだと言うのに目が膨れている事に、またもや落ち込んでいた。
何年ぶりに入ったその花屋は、思いの外、窮屈で、こじんまりしていた。きっと私が今日唯一の客だろうに、BGMのビートルズに合わせて鼻歌を口ずさむ店の人を見ると、なんだかどうでも良くなった。
並んでいた花は本当に、とっても美しかった。
気づいた事は、世の中こんなに綺麗なものが存在するのに、なぜ落ちこんでいるのか、ということ。散歩がてら花屋を訪れば、これほど簡単に気が晴れること。そして些細な嬉しさって、幸せなのかも、ってこと。