SEIKA AWARD 2026

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文章部門[エッセイ]

未完了の記憶

西 啓太(三田国際科学学園高等学校)

本作品では、自分の経験をもとに人はなぜ明るく楽しい記憶よりも暗く悲しい記憶を思い出すことの方が多いのかを考察した。人が楽しい記憶ではなく暗い記憶を繰り返し思い出してしまう理由は、決して弱いからではなく、その記憶が自分の中で未だ「未完了」であるからというテーマをもとにエッセイを書いた。記憶を完全に過ぎ去った過去としてとらえるのではなく、今を生きる、変わり続けている自分の状態を映すものとして表現することを意識した。
暗い記憶、また暗い記憶を繰り返し思い出してしまう人たちの人格を否定するのではなく、その暗い記憶の存在を問うことで、その記憶が前を向く重心へと変わっていく過程を言葉によって表現することを試みた。

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