SEIKA AWARD 2025

SEIKA AWARD 2025

文章部門[エッセイ]

踊る浅ましきバケモノ

阿曽 祥大(芝高等学校)

本当の自分に向き合わず、グダグダ考えるふりをして逃げ続け、「アイデンティティの問題を解決するためには”踊ればいい”」なんていうどう考えても解決になっていない論理を捻り出し、自分を騙し未だに続けている、自分について書きました。愚かな自分を可能な限り主観的に描写するというコンセプトです。愚かさを隠さずに、読める文章にするという点が非常に難しかったです。
自分の嫌なところを文章にするのは、「でも、そんなところも愛してほしい」という叫びだと思っています。とてもかわいい行為です。誰かが自分の嫌なところをおもしろがってくれる・好きになってくれる人がいるかもしれないという希望を持っていないとできない行為です。私は愚かかもしれませんが、少しはかわいいところがあるので、きっと誰かがおもしろがってくれる、愛してくれるという希望を持ち、自分の嫌なところを詰め込んでエッセイを書きました。

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